日時:平成19年2月23日(金) 午後7時~9時
会場:新宿区歯科医師会
講師:菅井敏郎先生(本会会員)
演題:最先端のインプラント治療- より安全な診断と手法を求めて –
今回はインプラント、再生医療の分やで最先端の診療をされてる菅井先生ににご講演頂きます。インプラント治療にともなう偶発症などにもふれて頂く予定です。オープン参加と致しますので、お知り合いの方もお誘いのうえ、奮ってご参加ください。
<講演抄録>
オッセオインテグレーションの概念に基づいたインプラントの臨床応用が開始されて40年以上が経過し、その臨床成績の高いことからインプラント治療は歯科治療の一分野として確立されてきました。そのインプラント治療も、毎年のように発表される新たな製品や技術、さらには患者さんの要求の高まりから、時代とともに大きな変遷を遂げています。
オッセオインテグレーテッドインプランの開発当初は、治療の目標として咀嚼機能を中心とした口腔機能回復に主眼がおかれていました。しかしながら今日では、患者さんの要求の高まりから、より審美性の回復に重点がおかれる傾向にあります。審美性と機能性の両面の回復には、トップダウントリートメントプランニングに基づき、最終上部構造の予め設計したうえで理想的な位置へのインプラント埋入が求められます。その理想的なインプラントポジショニングのためには既存の骨への埋入では限界があり、埋入部位の確保のために様々な骨造成法が試みられています。
近年では、このような骨造成に「再生医療、ティッシュエンジニアリング」という新たな医療技術の応用が試みられ話題となっています。また、インプラント治療期間の短縮化や即時荷重も、オッセオインテグレーションのために厳守されてきた原則を破る大きな変化です。さらには、最新のデジタル技術を利用したインプラント用シミュレーションソフトや手術支援ツール、手術ナビゲーター等も続々と開発され、インプラント治療をより安全で確実なものへと導く一助となっています。
今回の講演では、インプラント治療に関して、より安全で確実な診断と手法を中心に、最新の技術と知見を網羅しながら動画を多用して分かりやすく解説したいと思います。
<略歴>
1978年 松本歯科大学卒、大阪大学歯学部口腔外科学第一講座入局
1986年 大阪大学歯学博士、インディアナ大学歯学部客員研究員
1989年 松本歯科大学講師
1990年 U.C.L.A歯学部インプラント外科臨床フェロー
1991年 U.C.L.A歯学部客員准教授
1994年 松本歯科大学新宿診療所所長
1998年 新宿区開業
大阪大学歯学部、富山医科薬科大学医学部非常勤講師
2002年 東京医科歯科大学臨床教授
<所属等>
新宿区歯科医師会会員
日本顎顔面インプラント学会理事、日本顎顔面補綴学会評議員
日本顎咬合学会評議員・指導医
日本歯科人間ドック学会理事
U.C.L.Aインプラントアソシエーションジャパン会長
再生歯科フォーラム関東支部長
International Congress on Reconstructive Preprosthetic Surgery 学術委員
Academy of Osseointegration 正会員