演題:医療制度改革と高齢者歯科保健医療の視点
日時:平成19年10月19日(金)18:30~
場所:新宿区歯科医師会館
講師:(社)東京都歯科医師会 高齢者保健医療常任委員会
委員長 細野 純
ご存じのように、現在、医療制度改革は着々と進められております。今回の改革は部分的な改正ではなく、超高齢化社会を迎えた日本の社会保障の中の医療構造そのものの改革ともいえます。老人保健法は今年度末で高齢者医療確保法へ転換され、保険者機能が強化され、生活習慣病予防(メタボリックシンドローム対策)を中心に特定健診・特定保健指導等の保健活動が展開されることになります。また、老人保健法での歯周疾患検診も健康増進法の下に引き継がれることになり、地域の健康づくり事業も大きく変革することになります。
さらに、平成20年度から新たに後期高齢者医療制度が施行されると共に、療養病床の転換、病院在院日数の削減等により在宅で療養される要介護高齢者が増加することは明らかであります。したがって、在宅医療は益々、重要な位置づけとなって参ります。今後は、医科と歯科との連携を中心に関連する多職種との連携協働の在宅歯科医療が従来以上に求められており、地域における在宅歯科医療の提供体制の整備と再考は急務であります。そこで、今回は昨年の介護保険制度改革も含めて、今後の高齢者歯科保健医療の視点について皆様と考えてみたいと思います。